我欲する話す英語を

最近、真剣に英語を話したいと思う。
いや、ほんとに。


ちなみに僕は英語圏の大学院を出てるけど、英語がうまくしゃべらない。
英語の勉強しているとき、TOEFLの勉強しかしなかったツケが出た。
向こうにいたときは、基本的に黙ってた。
あと笑顔で。


でも最近さすがにまずいなと思って、英会話スクールとかに通ってるんだけど、
行くたんびに全然話せない自分がいて、えらい凹む。
なので、とても英語が話したいので、スピーキングの勉強を真剣に始めた。


形から入る方なので、方法論を探しまくった。
向こうにいたときに、あまりにも英語ができないのに気付いて(?)
英会話でよく使うパターン集みたいなすごいやさしい本を取り寄せて、
丸暗記したら、結構効果的だったので、これをさらに進めようと考えた。
そこで、市橋敬三氏の英語口を気合いですることにした。
そしてブログに書くことによって、後に引けない感じに追い込もうと思いました。

英語口 英文法ができると英会話ができる 初級編〈1〉

英語口 英文法ができると英会話ができる 初級編〈1〉


方法論は→http://www.boston-ac.com/student/index.html
要は単純に80回読んで覚えろ!ってことです。
すいません。80回はちょっときついんで、少しずるしています。


なんでこんなめんどくさいことしようかと思ったのかというと、
実は理論的にすごい整合性があるんじゃないかと思ったからだ。


便宜的に人の意識を「無意識」、「中間意識」、「表層意識」の3つに分けて考えてみる*1
表層意識は人が言語(やイメージ)で考えている層。無意識は人の深層意識にあって表層意識からアクセスできない層。いわゆるエスだとかイドだとかリビドーだとか死の欲動だとかそんな感じのもの。
中間意識というのは、普段は「無意識的」に何も考えずにできるけど、考えてもできるという潜在意識のこと。
要は習慣だとか伝統だとか、心理学でいう「スキーマ」だとか「スクリプト」だとかそういうもの。


重要なのは母国語の文法もこの中間意識の層にあるということ。
ゆっくり考えて、英語の論文を書くことはできるのに、
瞬発力の必要な英会話では、全然ことばが浮かんでこないのは、
この層に英語の文法+単語が染み渡ってないからだと思う。
この層に文法と単語を染み渡らせるには、反復しかない。
結局、短期記憶も長期記憶だって、全部表層意識にある記憶でしかない。
単純な丸暗記だけじゃ、なかなか英語がでてこない状況になる。
(丸暗記を大量にしてれば、嫌でも中間意識に染みこむだろうけど)。
よって、英会話は気合いで反復あるのみだ!って思いましたとさ*2


ちなみに、この中間層は社会学的に非常に重要です。
なぜなら慣習だとか伝統だとかの集合意識はこの層に蓄積されるからだ。
そして、意図的にこの層に蓄積させるには、反復が一番効果的だ(あとシンプルさと気持ち良さ)。
意味わからないけど、何となく耳障りが良くて分かりやすい言葉を延々と反復したりすると、簡単に集合意識が作られてしまいます。音楽とか面白い映像とかと一緒に流すとさらに効果的です。ヒトラーとかもうまくこの方法を使ってたね。


あれ、「かんどーした」「こうぞうかいかく」「ゆーせいみんえーか」。
へぇ。そういえば、小泉内閣は天然に見せかけて、実はすごいたくさんイメージ調査をしたとか報道されてたね。
世耕議員みたいなのもいるしね。
こんな世の中じゃ。だね。
「うつくしーくに」は耳障りいいのかな?いいんだろうな、たぶん。念入りに調査して決めて、総理就任直前に本まで出版したんだろうな。ぜんぶマーケティング戦略通りなんだろうな。よくがんばりました。


個人的には、こういう風潮に抵抗するのは賢くないと思う。全部マーケティングだってわかるには、ある程度の教養が必要だし、それを全ての人に求めるには無理があると思う。っていうか、期待していない。
対抗するには対抗する側も、それ以上のイメージ反復戦略を採るしかないと思います。悲しいけれど。
議論で決着を付ける時代はとっくに終わってしまいました。

*1:ちなみに念頭においているのは、ギデンズの構造化理論で、それぞれ「unconscious」、「practical conscious」、「discursive conscious」に対応している。訳語がわからないので、非常にテキトーな名前にして誤魔化した。

*2:こんなめんどくさい説明よりもニューロンなんとかとか神経系のなんかでエレガントに説明できそうですね。誰か詳しい人にして欲しいです